Danny Weber
15:14 13-11-2025
© A. Krivonosov
iOS 26.2ベータでCarPlayのウィジェット制限が緩和。8インチで2枚、12インチで3枚の複数表示とレイアウト改善を実現し、画面サイズに応じた動的スケーリングを試験中。初期仕様の欠点を是正し、ユーザーの不満に応える変更。2025年末の大型アップデートでの本格導入が期待されます。正式発表にも注目を。
AppleはCarPlayへのウィジェット導入を引き続き試行しており、iOS 26.2のベータ版で加えられた最新の調整からは、同社がようやくユーザーの不満を受け止めたことがうかがえる。iOS 26での機能の滑り出しはお世辞にも順調とは言えなかったが、車載ディスプレイの多様なサイズにきちんと馴染むよう、ウィジェットの見せ方を見直す準備を進めているようだ。遅れていた軌道修正に、ようやく手が伸びたという印象だ。
CarPlayのウィジェットは、iOS 26の目玉のひとつだった。ただしiPhoneのウィジェットとは異なり、車載向けに別途開発が必要で、アプリ側はCarPlay専用のバージョンを用意しなければならない。にもかかわらず、導入時の仕様には首をかしげた人が多い。2つ、3つは悠々と置けるはずの画面でも、実際には1つのウィジェットしか表示されない車種が少なくなかったからだ。結果として、巨大なウィジェットが画面を丸のみする不格好なレイアウトになった、というのがユーザーの主張。これには異論を挟みにくい。
iOS 26.2のベータ版をいち早く試したユーザーによれば、この制限は解除されたという。8インチのディスプレイを備えた車ではウィジェットを再び2枚並べられ、12インチなら3枚まで表示できるようになった。前回のアップデートで失われていた構成の機能が実質的に元通りになった形だ。刷新というより復旧だが、方向性としては間違っていない。
専門家は、Appleがダイナミックなスケーリングを試し、各インフォテインメント画面のサイズに合わせてウィジェットを調整していると見ている。そうなれば、画面の寸法に関係なく、CarPlayのまとまりと効率は高まりそうだ。同社が正式に計画を明かしてはいないものの、刷新されたウィジェットの仕組みは2025年末までに予定される大型iOSアップデートの一部として登場すると期待されている。思惑どおりに着地すれば、CarPlayの機能は一段と広がり、インターフェースは目に見えて扱いやすくなるはずだ。いまの多様なダッシュボード事情にも、ようやく現実的に寄り添うことになる。