Steam Machineの価格予想と仕様:Zen 4+RDNA 3、$449〜$600を目指す

Danny Weber

14:35 14-11-2025

© Valve

ValveがPCアーキテクチャ採用の家庭用ゲーム機Steam Machineを正式発表。Zen 4 CPUとRDNA 3 GPU、DDR5搭載でXbox/PS5級の性能。BOM約$425、想定価格は$449〜$600、発売は2026年初頭見込み。手頃なゲーミングPC代替として注目。価格競争力に期待。

ValveはPCアーキテクチャを採用した新型の家庭用ゲーム機「Steam Machine」を正式発表した。発売時期や価格はまだ公表されていないが、インサイダーのMoore’s Law Is Dead(MLID)が主要部品のコストを試算しており、節約志向のプレイヤーにとっては期待が持てる内容だ。

システムはZen 4系CPUとRDNA 3系GPU、DDR5メモリの組み合わせ。小型ながらエントリー〜ミドルレンジ級のPCに相当する構成で、想定される性能はXbox Series XやPlayStation 5に近い水準となりそうだ。絶対性能での大躍進は狙わず、その分だけ価格に配慮できる余地が生まれる。

MLIDによると、部材費(BOM)はおよそ$425。比較として、Steam Deckは約$298だ。Valveは256GBモデルのDeckを$399で販売しており、原価比で約34%の上乗せとなる。これと同程度のマージンを当てはめると、Steam Machineの想定価格は約$570前後。さらに追加コストの可能性も見込むと、最終的な価格帯は$449〜$600になると見立てている。

仮に$600未満で収めてくれば、市場にとっては確かな出来事になる。ここ数年、手頃なゲーミングPCは姿を消しかけた。コロナ禍の供給逼迫に加え、低価格GPUの枯渇やメモリ高騰が、手の届く構成を押し上げてしまったからだ。競争力のある価格のSteam Machineが出てくれば、ゲーム環境へのアクセスを取り戻し、ハイエンド志向一辺倒の流れに現実的な選択肢を差し込める。求められているのは圧倒的な馬力ではなく、コストに見合う賢い価値——多くのプレイヤーが今、そこで助けを必要としている。

具体的な価格は、2026年初頭と見込まれる発売時期が近づいた段階で明らかになる見通しだ。現時点ではあくまでインサイダーの試算にすぎないものの、手に取りやすいゲームプラットフォームが本当に登場する、そんな前向きな期待を抱かせる材料ではある。