AAWireless Two+レビュー:CarPlay/Android Autoをスマートにワイヤレス化

Danny Weber

09:36 18-11-2025

© AAWireless

AAWireless Two+のレビュー。有線のApple CarPlayとAndroid Autoをワイヤレス化し、iPhoneとAndroidをワンボタンで切替。iOS対応、5GHz Wi‑Fi、OTAアップデートで安定接続。簡単セットアップと実用性を検証。夜間に眩しくないLED減光や家族での端末切替も便利。

AAWireless Two+は、有線のApple CarPlayAndroid Autoしか備えていない車を、まるごとワイヤレス化してしまうコンパクトなドングルだ。乗り込むたびにケーブルを差し込む手間から解放してくれる。昨年のAAWireless Twoを磨き直し、iOS対応や互換性の強化に加えて、AndroidiPhoneを瞬時に切り替えられるワンボタンスイッチを備えた。

専用アプリも用意され、アダプターの各種設定に加えて、ファームウェアのOTAアップデートにも対応。実際のところ、スマホや車の環境に合わせて機器が少しずつ育っていく感覚があり、ただの周辺機器以上に“賢い”相棒として機能する。

セットアップは簡単、対応は幅広い

AAWireless Two+は、最新のスマートフォンと多くの車種に対応する。必要なのは、Android 11以上の端末またはiPhone X以降のモデル、そして5 GHz Wi‑Fiへのアクセスだ。車側には既に有線のAndroid AutoまたはApple CarPlayが搭載されていることが前提で、このアダプター自体がゼロからシステムを作り出すわけではない。既存の環境をワイヤレス化するための道具だ。

同梱物は気持ちいいほどシンプルで、アダプター本体、編み込みのUSB‑C–to–USB‑Aケーブル、そしてマニュアルのみ。取り付けは数分で完了する。車のUSBポートに挿し、スマホとBluetoothでペアリングして初期設定を済ませればOK。初めてでも5分ほどで片づき、その後はエンジンをかけるだけで自動的に接続が立ち上がる。

使い勝手とさりげない気配り

インフォテインメントの機能そのものが増えるわけではないが、日々の使い心地は確実に良くなる。複数の端末を使い分けたり家族で車を共有したりする人にとって、ボタン一つでAndroidiPhoneを行き来できるのは実に快適だ。USBポートが見える位置にある場合は、アプリからステータスLEDを減光して夜間の運転で目障りにならないようにできる。小さな配慮だが、こういうところで差がつく。

普段使いでは安定感が際立つ。遅延や途切れが出がちな競合品と違い、AAWireless Two+はほぼ即時に接続し、純正ワイヤレスに迫る速度と滑らかさを見せる。3週間のテストで起きた小さな不具合は2度のみで、メーカーは次回のアップデートで修正するとしている。

小さな妥協、得られる快適さは大きい

唯一の弱点はスマホのバッテリーだ。有線接続なら充電されるが、ワイヤレスでは接続維持のためにわずかに電力を消費する。それでも多くのドライバーにとって、利便性のメリットは大きい。スマホはポケットに入れたまま、あとはシステムに任せて走り出せばいい。一度体験すると、もう元のやり方には戻りたくなくなる類いのアップグレードだ。

名もないコピー品がオンライン市場にあふれるなかで、AAWireless Two+は安定性と継続的なサポートで頭ひとつ抜けている。代替としてOttocast Mini Cube 3.0もあるが、価格は高めで発熱しやすく、機能面の優位性も決定的とは言い難い。余計な悩みなしに快適さを手に入れたい人には、AAWireless Two+を選びやすい理由になる。

結論

AAWireless Two+は、小さなデバイスが日常のドライブを確かに良くすることを示している。スマホと車のつながりを、速く、安定して、目立たずに。単なるアダプターにとどまらず、車内テクノロジーを“煩わしさの少ない、本当に便利なもの”へと押し進める存在だ。