Steamの2025年業績が加速中:売上推計、手数料、競合、ニューウェル氏の新ヨット

Danny Weber

16:10 18-11-2025

© E. Vartanyan

Alineaの推計でSteamの2025年売上は既に約162億ドル、最終170億ドル超も。4,160万人同時接続の背景やValveの手数料体系、Epic/MSとの違い、ゲイブ・ニューウェルの新型スーパーヨットまで解説。

Steamは足取りが軽い。Alinea Analyticsのアナリスト、Rhys Elliottによれば、2025年のプラットフォーム売上はすでに約162億ドルに到達している。前年の153.3億ドルを5.7%上回るペースで、しかも残りはまだ1カ月半。大型セールやホリデー、消費の山場はこれからだ。この調子なら最終着地は170億ドル超えも十分あり得る。

この右肩上がりは、利用者の増加とも歩調を合わせる。1カ月前、Steamは同時接続者数で4,160万人という自己最高記録を更新した。競合が市場の再編を仕掛けるなかでも、巨大なプレイヤーベースと使い慣れた環境が優位を支えている。習慣の力はやはり強く、当面は盤石だと感じさせる。

Valveは各タイトルの売上から手数料を受け取る。最初の1,000万ドルに対しては30%、1,000万〜5,000万ドルは25%、それ以上は20%。一方、Epic Games StoreやMicrosoft Storeなどの競合は12%のコミッションで開発者を引きつけ、Epicは時限独占にも多額の資金を投じてきた。それでも先頭はSteamで、数字が示すかぎり関心が薄れる気配はない。

Alinea Analyticsの試算では、Valveは2025年だけでストア手数料から約40億ドルをすでに得ているという。こうした規模の金額を見れば、同社社長Gabe Newellが高価な嗜好に手を伸ばしても驚きはない。Boat Internationalによると、Newellは11月上旬、オランダのOceancoがカスタム建造した全長111メートルの新しいスーパーヨット「Leviathan」の引き渡しを受けた。彼は今年、Oceanco自体の買収も進めている。ヨットはゲスト22人、乗組員33人を収容可能で、ジム2カ所、スパ、バー、バスケットボールコート、クラブ、小規模な医療設備に加え、ハイエンドのゲーミングPCを15台備えた部屋までそろえる。