Danny Weber
12:37 21-11-2025
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サムスンは2026年に音声操作中心の初代AIスマートグラスを投入、27年にARディスプレイ搭載の次世代へ。アップルもVision Pro Airから軌道修正し、Siri強化の音声体験で参入。市場動向と価格帯$799の現状も解説。ニューラルインターフェースや翻訳、通話、音楽再生などの対応領域、2年のリード予測も紹介。
サムスンがウェアラブルの裾野を広げ、AI搭載スマートグラスという、すでに大手が布陣を敷く領域に踏み込む準備を進めている。2026年と2027年に向けて二世代のグラスを開発中だ。初代モデルのコードネームはSM-O200P。音声操作を軸に、強い日差しの下ではレンズを自動で暗くする。ディスプレイは内蔵せず、AIとのやり取りは音声が基本。あえて抑えた出だしで、実際に人が使う機能を見極める試金石にする狙いがうかがえる。
次の世代は2027年に予定され、勝負を一段引き上げる。サムスンは自社のARディスプレイを搭載し、いま出回っているプロジェクション型グラスに近づける構えだ。これにより、写真・動画の撮影から音楽再生、通話まで、対応できる範囲が広がり、AI機能もより深く活用できるようになる。ロードマップは慎重で筋の通った進め方を示す。まずはシンプルに始め、体験が熟すのに合わせてスケールさせていく。
一方のアップルも軌道修正に動いている。関係者によれば、同社はVision Pro Airから、AI統合型スマートグラスへと焦点を移しつつあるという。2026年を目標とする試作モデルには、カメラ、マイク、スピーカーに加え、改良版のSiriが搭載される見込みだ。通知の読み上げやリアルタイム翻訳、AIによる提案を担う一方、初期モデルではARディスプレイを見送る計画で、サムスンの第一歩と足並みをそろえる。要するに、両社ともディスプレイ投入の前に、まず音声中心の体験で勝負に出る構図だ。
こうした動きは、ディスプレイ技術の進歩とAIの存在感の高まりを追い風に、スマートグラス市場の競争が一段と鋭さを増すことを示している。すでに市販されている上位モデルの中には、明るい内蔵ディスプレイを備え、テキストや経路、翻訳を表示できるものに加え、ニューラルインターフェース経由のジェスチャー操作に対応する製品もある。このクラスの価格帯はおおむね$799前後で、現時点のベンチマークと言える。アップルとサムスンのスケジュールを踏まえると、こうしたディスプレイ搭載型のソリューションを手がけるメーカーは、少なくとも今後2年はリードを保つ可能性が高い。