Danny Weber
19:55 09-12-2025
© A. Krivonosov
Microsoft Flight Simulator 2024のPS5版は想定外の出発点から誕生。クラウド移行で8GBのシンクライアント化を達成し、操作系を再設計、PS VR2は48〜60FPSを目標に最適化中。Xboxの成功とソニーの関心が転機に。ベータ提供は見送り、数カ月かけて磨き込む方針も明かす。
Microsoft Flight Simulatorシリーズの責任者、ヨルク・ノイマンは、Flight Simulator 2024のPS5版は当初まったく計画に含まれていなかったと語っている。チームは長らくPCとXbox向けのプロジェクトとして扱い、やがてコンソールで流入した新規プレイヤーの広がりが、それ自体で方向性の妥当性を示した。Xboxでの成功は、このシミュレーターが想像以上に広い層に響く可能性を示唆した。
流れを変えたのは、刷新されたアーキテクチャ――いわゆるシンクライアントだ。データの大半をクラウド側に移したことで、インストールサイズは300GBから8GBへ激減。はじめてマルチプラットフォーム展開が机上の空論ではなく、技術的に現実的な選択肢になった。ノイマンがPS5版の構想を持ちかけた当初、パブリッシャーは難色を示したが、ソニー自身がFlight Simulator 2024に関心を示すと方針は一転した。そこからは、Xboxのタイトルが次々とPlayStationへ渡る動きが見え始めたとノイマンは述べている。このタイミングは、偶然と言い切るのは難しい。
チームはPS5への最適化に本格移行し、パフォーマンスの調整に加えて、ソニーのゲームパッドに合わせて操作系を作り直した。並行して、プラットフォーム側が当初から要望していたPlayStation VR2対応も進行中だ。社内向けのVRビルドはすでに動作しているものの、フレームレートを安定した48〜60FPSへ持っていく作業を続けている。VRをベータとして先行提供する案も検討したが、最良の形で届けるべく、数カ月かけて磨き込む判断に至った。拙速を避けたこの選択は、プレイヤーの第一印象を損なわずに済ませるはずだ。