Danny Weber
16:44 14-12-2025
© E. Vartanyan
GoogleのPhone by Googleアプリでベータ版Expressive Callingを段階提供。緊急マークでおやすみモードを無視し、サイレン表示や履歴ラベルで優先度を明確化。要ベータ203、双方対応。安定版202も配信中だが、UIの短縮やKeep portrait modeなどの調整は現状ベータ限定。
Googleは、Phone by Googleアプリのベータ版で「Expressive Calling」の段階的な提供を始めた。通話を「緊急」として示し、必要に応じておやすみモード(Do Not Disturb)を無視できる、実用本位の小改良だ。同社は今月初めにこの機能を公表しており、現在は一部のテスターに届き始めている。
設定 > 一般 > Expressive Calling に項目が追加されている。通話中の視覚・触覚フィードバックを制御するメインスイッチは初期状態でオン。これとは別に、緊急通話を有効なおやすみモードの対象外にするかどうかも選べる。現時点の実装を見る限り、この機能が働くには発信側・着信側の双方が Phone by Google のベータ版(ビルド203)を使っている必要がある。
条件がそろうと、通話中に緊急としてマークするよう促す表示が現れる。確定すると、受け手の画面にはアニメーションのサイレンアイコンとともに緊急である旨が示され、画面効果も強調される。通話を取り逃した場合でも履歴に「緊急」のラベルが残り、優先度の高さがひと目で伝わる。
同時に、安定版の Phone by Google 202 も配信が始まっている。ただし、ボトムバーの短縮や「Keep portrait mode」設定といったUIの細かな見直しは、いまのところベータ専用だ。これらはサーバー側の更新で順次広く有効化される見込みで、まずは限られた場で手触りを確かめてから全体へ展開するという、Googleらしい慎重な試行の姿勢がうかがえる。