Danny Weber
15:15 16-12-2025
© A. Krivonosov
MacBookが重い原因は寿命だけではありません。ストレージの空き容量確保、バッテリー最適化、アクティビティモニタでのアプリ監視、起動項目の見直し、macOS更新でパフォーマンスを回復する手順を解説。ファンがうるさい、起動が遅いなどの症状を、買い替えなしで改善する実用的なチェックリストとコツをわかりやすく紹介。
MacBookを使っていると、いつの間にか動作が重くなったと感じる人は少なくない。アプリの起動に時間がかかり、システムがもたつき、ファンの音もいつもより大きい。とはいえ、原因は“寿命”でも“買い替えどき”でもないことが多い。溜まり続けたファイルやバックグラウンドの処理、的を射ていない設定が足を引っ張っているのだ。朗報なのは、多くの場合、手元の対処でパフォーマンスをぐっと取り戻せること。Pepelats Newsが、その手順を要点でまとめた。
容量がパンパンのドライブは、macOSが重くなる主因のひとつだ。ディスクがほぼ満杯だと、一時ファイルやキャッシュ、アプリの円滑な動作に割く余地がなくなる。状況は「このMacについて」で確認でき、ストレージの内訳が表示される。macOSは、どのファイルがスペースを占めているかを示し、不要な項目の削除、ゴミ箱を空にする、iCloudや外付けドライブへの移動を提案してくれる。ブラウザーのキャッシュを消したり、ダウンロードフォルダを時々整理するのも効く。ディスクの10〜20%でも空けられれば、体感の伸びははっきり出ることが多い。
バッテリーが傷んでいると、MacBookのパフォーマンスが落ちることに気づいていない人は多い。電池が弱ると、システムは駆動時間を延ばすため自動的に電力を抑える。バッテリー設定では最適化された充電を有効にし、電力消費の大きいアプリを見張っておきたい。ノートが大半の時間を電源につないでいるなら、満充電後に時々ケーブルを外し、本体が過熱していないかも確かめるといい。健康なバッテリーは性能を安定させ、突発的な失速を防いでくれる。
重いプロセスがひとつあるだけで、マシン全体が鈍ることがある。標準のアクティビティモニタを開けば、CPUやメモリ、電力を食っているアプリが一目でわかる。上位に居座っているのに実は不要なら、終了するかアンインストールするのが最短の解決策だ。ときどき棚卸ししておけば、理由もなくMacBookが急にもたつく――そんな場面を避けやすい。
システムアップデートは新しい機能が注目されがちだが、バグ修正や最適化の効き目も同じくらい大きい。古いmacOSのままだと動作が鈍り、最新のアプリとの相性も悪くなることがある。定期的に更新しておけば、安定性とセキュリティが高まり、特に最近のモデルでは速度面の恩恵も得られやすい。
システムと一緒に立ち上がるプログラムが多いほど、起動は遅くなり、開始直後からリソースが食いつぶされる。アカウント設定でログイン項目を見直し、不要なものは外しておこう。これだけで起動は軽くなり、使い始めからバックグラウンドのアプリに足を取られずに済む。
多くの場合、MacBookのもたつきはハードの老朽化より、積もったシステムの澱に原因がある。ストレージを片付け、アプリを管理し、バッテリーの状態を見守り、macOSを最新に保つ――それだけでノートは息を吹き返す。特別なスキルも修理店もいらない。ひととおりの手入れを済ませれば、新しいMacを買わなくてもいい、そう思えるはずだ。