Danny Weber
17:28 17-12-2025
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HDMI 2.2対応の新認証Ultra96ケーブルがCES 2026で初披露。最大96Gbpsで500HzゲーミングやVRR/ALLM/QFT、Latency Indication Protocolを実演。4K/240Hzや8K/60、16K/60の将来性も解説。既存機器との互換性やケーブル比較デモも実施。
HDMI Licensing Administrator(HDMI LA)は、CES 2026で新しいHDMI 2.2 Ultra96ケーブルの初の一般公開デモを行うと発表した。最大96 Gbpsの帯域に対応するモデルで、ブースではゲームに焦点を当てた実演を用意。最新のHDMI 2.2仕様に基づいて作られたUltra96の初期プロトタイプを含め、HDMIケーブルのクラスごとの違いを見せる内容になる。
Ultra96ケーブルは今年6月、HDMI 2.2規格と同時に正式発表され、最高のスループットを求める機器向けの新たな認証オプションとして位置づけられている。HDMI.orgは64/80/96 Gbpsモードに対応する機器の性能ラベルとしてもUltra96を用いており、規格は今後のグラフィックスカードやディスプレイに広がっていく見通しだ。AMDのRDNA 5 GPUでの対応を示唆するリークもすでに出ており、エコシステムの準備が着々と進んでいる印象だ。
HDMI LAのブースではゲームシーンが主役。注目のデモは、500 Hz対応のゲーミングモニターをXbox Series Xと高性能ゲーミングPCに組み合わせる構成だ。コンソール自体はHDMI 2.1で動作するものの、新ケーブルが既存の信号源とも問題なく組み合わせられる互換性を強調する狙いだろう。さらに、最大48 GbpsのUltra High Speed HDMIケーブル、18 GbpsのPremium High Speed HDMIケーブル、そしてUltra96 HDMIケーブルの違いも実地で見比べられる。
高いリフレッシュレートの実演に加え、携帯型コンソールを大画面に接続する使い方や、Ultra HD出力と強化された音で楽しむレトロゲームの現代的アレンジも取り上げる。展示ではVRR、ALLM、QFTに加え、AVレシーバーやサウンドバー使用時の映像と音の同期をより正確にするための新機能、Latency Indication ProtocolといったHDMI 2.2の要素も紹介される。遅延の見える化は、実際の視聴環境で効き目が伝わりやすいポイントだ。
HDMI Forumによれば、HDMI 2.2は最大16K/60 Hzに対応し、非圧縮の4K/240 Hzやフルクロマの8K/60 Hzもサポートする。こうした流れを踏まえると、Ultra96は極端な解像度やリフレッシュレートを追う次世代のゲームやメディア向けシステムを支える基盤のひとつになっていきそうだ。