Galaxy S26の価格は上がる?サムスンが直面するメモリ高騰と部材コスト増の現実

Danny Weber

03:27 29-12-2025

© A. Krivonosov

サムスンの次期フラッグシップGalaxy S26は、AIブームでメモリ価格が急騰し、OLEDやカメラなど部材コストも上昇。Exynosの弱含みでクアルコム依存が増し、価格設定は難航。2026年に向け値上げ圧力が強まる理由を詳説。消費者価格引き上げか品質維持でコスト削減か、社内議論が白熱する現状と見通しを解説。

韓国の情報筋によると、サムスンは次期Galaxy S26シリーズの価格設定で難航しており、主要部材のコスト上昇を背景に社内の議論は一段と緊迫している。

火種はメモリ価格の急騰だ。AIブームを受け、各社が高性能メモリを先行確保する動きが加速し、供給のタイト化がモバイル向けの価格を押し上げている。アナリストは2026年にかけてメモリコストがさらに30〜40%上昇する可能性が高いと見ている。

重圧はそれだけではない。S26シリーズでは2種類のプロセッサを採用する計画で、自社製Exynosは近年競争力を落としており、より高価なクアルコム製ソリューションへの依存が増している。さらに、OLEDディスプレイやカメラモジュールも値上がりしており、部材費全体を押し上げている。

これまでサムスンは価格面で大胆な実験も辞さなかった。たとえば技術力を示すショーケースとして、Galaxy Z TriFoldのような端末を原価割れで販売したケースもある。ただ、その手法はS26にはそぐわない。フラッグシップの中核であり、利益の柱となるシリーズだからだ。

関係者によれば、社内議論が難航する理由はまさにそこにある。消費者価格を引き上げるのか、品質を損なわずにコストを削るのか。複数のコスト要因が積み上がる中で、どちらも痛みを伴う判断となりやすく、最終的な価格にかかる圧力は無視しがたい。値付けの舵取りが試される局面に見える。