Danny Weber
14:43 31-12-2025
© D. Novikov
SamsungがExynos向けにSbS(サイド・バイ・サイド)レイアウトを検討。HPBやFOWLPと組み合わせ、プロセッサとDRAMの発熱を同時に逃がし冷却と省電力を強化。薄型化と引き換えの占有面積拡大やGalaxy Z採用の可能性も解説。折りたたみスマホ向けSoCの熱設計の行方を詳しく紹介。必見。
Samsungは、Exynosモバイル向けプロセッサの冷却をさらに高める新手を用意している。関係者の話では、同社は「サイド・バイ・サイド(SbS)」という新しいチップ実装レイアウトを検討中で、今後のSoCで発熱の抑制とエネルギー効率の向上が期待できるという。狙いは明快だ。
Exynosは長らく過熱と高い消費電力で批判を受けてきたが、ここ数年は改善が見えている。たとえばExynos 2600はHeat Path Block(HPB)技術を採用し、ダイから熱を素早く逃がす薄い銅層を用いている。現行のExynosはFOWLP(ファンアウト・ウェハーレベル・パッケージング)をベースに、接点をダイ外へ広げて熱ストレスを和らげる。ただし課題も残る。プロセッサの上にRAMとHPB層が載るため、チップ本体からの放熱は効率的でも、DRAMの温度上昇は制御しづらい——どうしても折り合いの設計になりがちだ。SbSはこの弱点に切り込む構図だ。
SbSレイアウトでは、プロセッサとDRAMを横に並べ、その上をHPB層が一括して覆う。これにより演算ブロックとメモリの双方からの熱を素早く逃がせるうえ、垂直方向の積み重ね高さも低く抑えられる。薄さが価値を左右するスマートフォンでは恩恵が分かりやすい。
もちろんトレードオフもある。薄くなる代わりに、パッケージの占有面積は水平方向に広がる。端末メーカーがそれを致命的な制約とみなさないなら、SamsungはExynosでSbSの恒常採用に踏み切るかもしれない。この設計を採る最初のプロセッサはGalaxy Zシリーズに現れるとの見方があり、厚みの一ミリの何分の一にも神経を使うカテゴリだけに、熱設計の見直しは理にかなっている。