AI需要でメモリが逼迫、サムスンが家電の値上げリスクを示唆【CES 2026】

Danny Weber

21:32 07-01-2026

© A. Krivonosov

サムスンはCES 2026で、AIデータセンター拡大でDRAMなどメモリが逼迫し、家電やPCの値上げリスクが高まると警告。コスト高と需給次第で価格見直しへ。2026年も圧力継続の見方。全転嫁は回避方針。デルやレノボ、ASUSなど各社も部材高を示唆し、消費者向けテック全般で価格転嫁の連鎖が広がる可能性がある。

サムスンは、メモリーチップの世界的な逼迫を背景に、民生用エレクトロニクスの価格が上昇する可能性があると警鐘を鳴らした。主因として、DRAMやストレージを大量に調達する人工知能(AI)向けデータセンターの急拡大を挙げている。家電の値ごろ感に影が差す展開だ。

CES 2026の場で、サムスンのグローバルマーケティング責任者、イ・ウォンジン氏は、AIインフラ需要がすでにメモリー市場に目に見える圧力をかけていると述べた。同氏はまた、社内コストの上昇に直面しており、新たな経済環境を反映するかたちで価格の見直しを検討していると説明した。

メモリーチップは、スマートフォンやノートPCから家電に至るまで、ほぼすべての現代のデバイスを動かす要となる。なかでもAI処理向けに設計されたサーバーは高速メモリーを大量に消費するため、消費者向け分野に回る供給が細りやすい。供給の綱引きは当面続きそうだ。

業界関係者によれば、サムスンは昨年末の時点でメモリー分野の契約価格をすでに引き上げていたという。アナリストの間では、この価格圧力は2026年にかけて続くとの見方が根強い。部材コストの上昇を受け、デル、レノボ、ASUSなど他のエレクトロニクス各社も同様のシグナルを発している。価格転嫁の連鎖は、2026年の消費者向け製品の値付け全般にも波及しそうだ。

同時にサムスンは、追加負担のすべてをそのまま購入者に転嫁する意図はないと強調した。ただ、今後の価格設定はメモリー市場の需給やAIインフラ拡大のスピードに連動するとし、消費者向けテックがAIの設備投資と歩調を合わせつつある現状を暗に示した。企業の裁量が残るぶん、最終的な負担感は各社の対応で変わってくるだろう。