Danny Weber
ベルリンのテスラ・ギガファクトリーで、新車がFSD(完全自動運転)モードで工場内を自律走行し、実走行距離を稼いでいます。工場物流の効率化と自動運転データ収集に活用。
ベルリンにあるテスラのギガファクトリーで、ちょっと変わった現象が起きている。組み立てラインを出たばかりの新車が、FSD(完全自動運転)モードで約9万3000マイル(約15万キロ)もの走行距離をすでに稼いでいるのだ。しかも、工場敷地内で完全に自動運転で走行しての数字である。
もちろん、これは公道での話ではない。ドイツではまだ完全自動運転は合法化されていない。しかし、工場内では話が別だ。広い車線、決まったルート、障害物も最小限という閉鎖環境で、テスラはFSDを活用している。
新しいモデルYは、組み立てラインから駐車場まで、一切の人間操作を介さずに自走する。システムが自動で作動し、あらかじめプログラムされたルートに従って完成車置き場へと向かう。
この社内運用は、自動運転の走行距離を稼ぐうえで格好のテスト場となっている。手動でのハンドル操作が不要なうえ、完成車の移動に作業員を割く必要もない。その結果、時間の節約と工場内の物流効率化につながっている。
要するに、工場のフロアそのものがFSDのための閉鎖テストトラックと化しているのだ。アルゴリズムは現実的な環境でありながら制御された条件下で挙動を学習し、洗練させていく。一見すると単なる社内物流にすぎないが、テスラはこうした走行のひとつひとつを利用し、自律システムが現実世界でどう振る舞うかについて膨大なデータを収集している。
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