Danny Weber
アップルが初の折りたたみiPhone「Ultra」を開発中。ヒンジを冷却システムの一部として活用し、リキッドメタルを採用する革新的な設計がリーク情報で明らかに。また、ベイパーチャンバーとヒンジの熱経路、複雑なエンジニアリングについても詳しく解説。防水性能や重量にも言及。
アップルが、初の折りたたみiPhoneの開発を進めているという。内部関係者によれば、同社史上最も複雑なエンジニアリングデザインの一つになる見込みだ。リーク情報では「iPhone Ultra」とも呼ばれるこの端末は、冷却用のベイパーチャンバーに加え、ヒンジ自体も熱管理システムの一部として機能する可能性がある。
情報筋「Schrödinger」の話では、アップルはヒンジを単なる機械部品としてではなく、温度制御に積極的に関与させる考えだ。具体的には、ヒンジがデバイス内部の熱を特定の経路に導く役割を担うという。もし実現すれば、折りたたみ機構が開閉と冷却の二役をこなす、非常に珍しいスマートフォンになる。
これまでの報道では、折りたたみiPhoneに別体のベイパーチャンバーが搭載されることはすでに示唆されていた。薄型の折りたたみ端末では、2つの画面や高密度の部品配置、高性能チップ、限られたスペースゆえに冷却が大きな課題となる。その対策として、ヒンジを追加の熱経路として活用するのは、厚みを増さずに発熱を抑えるアップルならではの戦略と言える。
別の情報筋「Fixed Focus Digital」は、ヒンジ自体にリキッドメタル(アモルファス金属合金)が採用されると補足している。この素材は製造時に急冷され、通常の結晶構造を持たない。ステンレス鋼の約1.5倍の硬度、標準チタンの最大2.5倍の強度を誇り、応力下での変形にも耐えうる。
ただし、リキッドメタルには弱点もある。単体では従来の熱伝導性金属ほどの熱伝導率を持たない。噂が事実なら、アップルはヒンジ内部に専用の熱伝導回路や経路を組み込む可能性が高い。この複雑さが、折りたたみiPhoneが「最もオーバーエンジニアリングされた端末」の一つと称される理由だ。
iPhone Ultraの実用的なスペック、特に防水・防塵性能については依然として疑問が残る。複雑なヒンジ構造を考えれば、IP68等級をクリアできるかは不透明だ。また、Ice Universeは以前、折りたたみiPhoneはほぼ間違いなくGalaxy Z Fold 8より重くなると主張していた。その場合、アップルは軽量化よりも耐久性や高級素材、洗練された内部構造を重視しているように映る。
© A. Krivonosov