アップルの米国特許が12%減、2025年ランキング6位に後退—業界減速とUSPTO滞留
2025年の米国特許動向を詳報。アップルは取得件数が2,722件で前年から12%減り、ランキング6位へ。サムスンが4年連続首位、TSMC・クアルコムが続く。IFIのデータやUSPTO滞留、AI・エネルギー分野の潮流も解説。出願は9%減、米国企業は減少もアジア勢は伸長。数字の変化から質重視への転換を読み解きます。
2025年の米国特許動向を詳報。アップルは取得件数が2,722件で前年から12%減り、ランキング6位へ。サムスンが4年連続首位、TSMC・クアルコムが続く。IFIのデータやUSPTO滞留、AI・エネルギー分野の潮流も解説。出願は9%減、米国企業は減少もアジア勢は伸長。数字の変化から質重視への転換を読み解きます。
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2025年、米国におけるアップルの特許取得ペースが目に見えて鈍った。テック業界全体の減速と歩調を合わせる形だ。IFI CLAIMS Patent Servicesの最新データによると、同社が同年に取得した米国特許は2,722件。前年の3,082件から約12%減り、米国の特許取得企業ランキングでも2つ順位を落として6位となった。
AIや自社設計チップ、ソフトウェアへの投資を途切れさせていない状況を思えば、この後退は象徴的だ。もっとも、現象は一社に限らない。2025年に米国で付与された特許総数は323,272件まで減少し、出願件数も9%落ち込んで2019年以来の低水準となった。IFIは、主要技術分野の活動の冷え込みに加え、米国特許商標庁で120万件超の出願が滞留する業務逼迫が背景にあるとみている。
大手各社も同様の向かい風に直面した。グーグルは順位を落とし、AIブームの中心にいるエヌビディアでさえ、米国の特許付与数ランキングでトップ50入りを果たせなかった。米系企業の特許取得件数は全体で5%以上減る一方、アジアの複数メーカーは逆に件数を伸ばしている。数字の揺らぎは、開発現場が短期の量よりも質や優先順位の見直しを意識し始めた兆しにも映る。
そうした中で首位を守ったのがサムスンだ。4年連続でトップに立ち、7,054件を確保。期間中に米国で付与された特許の2%以上を単独で占めた。アップルの主要な半導体パートナーであるTSMCが2位、クアルコムが3位に続く。アップルの減速は、コンピューティング基盤や電池、自動車システムで積み上げを見せたデルやトヨタの上昇と対照的だ。2025年もAIとエネルギー貯蔵は見出しを飾る分野であり続けたが、市場の流れは一度立ち止まり、創意の投じ先を見直す段階に入っているように映る。数字の並びは、衰えではなく焦点の掛け替えを物語っているようにも読める。