『月姫』体験版が配送中に切断破損、希少ゲームの損失

ゲームコレクターが、ゲーム史の極めて希少な遺物である1999年発売の『月姫』体験版を手に入れた際に、残念な状況に遭遇した。所有者によれば、Windows 95/98向けのこの体験版は約50枚しか存在しないという。しかし、パッケージを開封してみると、フロッピーディスクが文字通り切断され、プラスチックケースがねじ曲がって破損していたことが判明した。

開封動画を見ると、この記録媒体が意図的な物理的衝撃を受けたことがわかる。損傷の状況から、配送物の検査中に鋭利な工具でディスクが開封され、切断されたと考えられる。これがいつ発生したのか、米国税関による検査なのか、物流会社の手によるものなのかは不明だ。それでも、送り主側の梱包は丁寧に行われており、ディスクとカバーは段ボールや気泡緩衝材で保護されていた。

この破壊されたコピーが特に価値を持つ理由は、その希少性にある。『月姫』体験版は、タイプムーンスタジオの初期の歴史とビジュアルノベルというジャンルを象徴する作品とされている。コレクターにとって、このような限定版は物質的価値だけでなく文化的意義も備えている。仮に補償があったとしても、これほど限られた数で存在していた唯一無二の標本を取り戻すことはできない。

なぜこれほど厳しい検査が行われたのか、その理由はわかっていない。一説には、包装に表示された「成人向け」の年齢制限が検査官の目を引いた可能性があるという。しかし、検査機関から公式なコメントはまだ得られていない。一方、予備的な報告によれば、カバーや印刷物は損傷しておらず、記録媒体自体は外部ブランディングのない標準的な2HDフロッピーディスクだったという。