BOLON AIスマートグラス徹底解説:価格、ラインアップ、主な機能とスペック

RokidはBolonと組み、BOLON AI Smart Glassesを正式発表した。価格は2199元から。ラインアップはサングラス、光学タイプ、調光タイプの3種で、カラーはブラックまたはグレーを用意。サングラスと光学タイプは2199元、調光タイプは2599元という分かりやすい設定だ。

同社によれば、前作のLeqi Glassesは発売5日で4万台を販売し、Tmall、JD、Douyinでランキング首位を獲得。累計使用回数は1500万回を超え、1日の平均装着時間は約8時間に達したという。ガジェットの域を越え、生活のリズムに溶け込み始めている気配がある。

Rokidのデータでは、ユーザーの70%は26〜45歳の若手・中堅の職業人で、IT分野が中心。さらに81%が製品に関連するコンテンツを積極的に制作している。同社は今回のAI搭載スマートグラスの登場を、AR分野における“iPhoneの登場”級の転換点と位置づける。大きな野心が透けて見えるが、これまでの数字がその視界を後押ししているように映る。

機能面では、QQ Musicによる操作のほか、ナビゲーション、動画視聴、読書、さらには車の操作にも対応。Ant InsuranceとZhongAn Insuranceと連携し、ARグラス向けとしては世界初と説明する保険「Rokid Care」も用意され、破損や水濡れをカバーする。新しいカテゴリだけに、万一に備える仕組みが整っているのは心強い。

ハードウェアは、Qualcomm AR1とNXP RT600のチップ構成に、12MPのSony IMX681カメラ(F/2.25、HDR、ナイトモード)を搭載。210mAhのバッテリー、ノイズリダクション付きの4方向マイクを備える。バッテリー持ちは、待機最大24時間、通話5時間、音楽再生6時間、動画撮影45分とされる。数字は堅実で、出先でも困りにくいバランスだ。

フレームは最大2万回の開閉に耐えるとされるチタン製ヒンジを採用し、テンプルはしなやか。レンズなしで重量は約38.5g。GenSレンズはアンバーブラウン、グラファイトグリーン、クラシックグレーの3色が用意される。見た目の軽やかさとタフさを両立させた設計がうかがえる。

AIはDeepSeekやAlibabaの通義千問を含む4つの大規模モデルに対応し、パーソナライズ設定も行える。操作系は物理ボタンを採用しており、誤操作を避けつつ使い勝手を一定に保つ狙いが感じられる。日常使いを見据えた選択で、実用面の確かさがにじむ。