ポータブル冷蔵庫で冷却したRTX 5050の極冷オーバークロックとベンチ結果
TrashBenchがGigabyte RTX 5050をポータブル冷蔵庫で極冷。シャント改造で電力制限を解除し、3468MHzに到達(+23%)。Time Spyは10211→12058、Port Royalは6131→7162とベンチも更新。GPU温度は−12°C〜15°C、Heavenも約1200点上積み。
TrashBenchがGigabyte RTX 5050をポータブル冷蔵庫で極冷。シャント改造で電力制限を解除し、3468MHzに到達(+23%)。Time Spyは10211→12058、Port Royalは6131→7162とベンチも更新。GPU温度は−12°C〜15°C、Heavenも約1200点上積み。
© YouTube / TrashBench
実験好きのTrashBenchが、再び低予算ハードの限界を押し広げた。今回はGigabyte RTX 5050をTechni‑Iceのポータブル冷蔵庫につなぎ、“極冷”の即席セットアップを構築。カードはシャント改造で工場出荷時の電力制限を外し、グリコール系の冷却ループを冷凍庫に直接通して、GPU温度を−12°C〜15°Cに保った。
見返りは明快だ。RTX 5050の公称ブーストは約2,820MHzだが、この異色の冷却下では3,468MHzを安定維持し、約23%の伸びを示した。ベンチマークでも、3DMark Time Spyは10,211から12,058へ、Port Royalは6,131から7,162へとスコアを更新。Heavenも約1,200ポイント上積みし、この押し上げでテスト済みのGB207 GPU群の中で首位に立った。
ただし、この環境での消費電力の読み取りは事実上あてにならない。シャント改造により通常のモニタリングが無効化され、名目上の78Wを大きく超えて電力を引き出せてしまうからだ。とはいえ、その“自由さ”こそ、普段は届かないオーバークロックの余地を切り開く。
手段は突飛に映るかもしれないが、実験が示すポイントは単純だ。最も素のRTX 5050であっても、冷蔵庫と少しの工夫という原始的なやり方をいとわなければ、まだ引き出せる余力はある。数字が語る説得力は、こういう無茶の価値を時に証明してしまう。