MSIの新AIプラットフォームまとめ—MGX・DGX・Blackwellで学習からエッジまで
MSIがSupercomputing 2025で披露した新AIシステムを詳報。NVIDIA MGXやDGX Station、Blackwell/Grace搭載サーバーからEdgeXpert、学習・推論・エッジ開発に最適な構成を解説。CG481-S6053やCT60-S8060、EdgeXpertの特徴も紹介。
MSIがSupercomputing 2025で披露した新AIシステムを詳報。NVIDIA MGXやDGX Station、Blackwell/Grace搭載サーバーからEdgeXpert、学習・推論・エッジ開発に最適な構成を解説。CG481-S6053やCT60-S8060、EdgeXpertの特徴も紹介。
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高性能ソリューションの開発で知られるMSIが、米セントルイスで開かれたSupercomputing 2025で新世代のAIシステムをお披露目した。NVIDIA MGX、NVIDIA DGX Station、NVIDIA DGX Sparkの各アーキテクチャを土台にしたサーバーからデスクトップまでをそろえ、NVIDIA Hopper GPU、NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition、NVIDIA Blackwell Ultra、Grace Blackwell GB10スーパーチップを取り込んだ布陣だ。
用途は幅広い。巨大モデルの学習や複雑なシミュレーションはもちろん、エッジ環境やデスクトップでのAI開発まで視野に入れる。MSIのサーバープラットフォームは、大規模言語モデルやディープラーニング、NVIDIA Omniverseの案件に最適化。構成はIntel XeonまたはAMD EPYCを選べ、最大600WのGPUアクセラレータに対応する。汎用の“全部入り”ではなく、モジュール性と余裕度に重心を置いた設計思想がにじむ。
AMD EPYC 9005シリーズを2基、PCIe 5.0 FHFLスロットを8基、DDR5を24枚、U.2 NVMeを8基備える。さらにNVIDIA ConnectX-8 SuperNICによる400GbEポートを8基搭載し、大規模AIクラスター構築に必要な帯域を確保する。
IntelベースのバリアントはXeon 6を2基、FHFL GPUスロットを8基、DDR5を32枚、PCIe 5.0 E1.S NVMeを20基。学習やファインチューニングに照準を合わせた設計だ。
よりコンパクトな選択肢として、Xeon 6を1基、DDR5を16枚、最大600WまでのダブルワイドGPUを4基搭載可能。エッジ配備や推論ワークロードにフィットする。
MSIのコーポレートビジネス担当ゼネラルマネージャーDanny Hsuは、これらの新プラットフォームによって顧客がAIワークロードを拡張し、最新GPUを最大限に生かせると説明する。
開発者や研究者向けには、NVIDIA DGX Stationアーキテクチャを採用したデスクトップワークステーション「AI Station CT60-S8060」を投入。NVIDIA GB300 Grace Blackwell Ultra Desktopスーパーチップを搭載し、最大784GBのユニファイドメモリを備える。DGXクラスの計算力を専門家の手元に引き寄せ、小規模チームでも本格的な学習やプロトタイピングを即座に回せる提案に映る。
2025年10月15日付で提供が始まった「EdgeXpert」は、容積1.2リットルの小型筐体に、NVIDIA GB10 Grace Blackwellスーパーチップと128GBのユニファイドメモリを収めたモデル。教育機関やラボ、研究チーム、そして企業の現場で、強力かつ省スペースなAI基盤を求めるニーズに応える。
MSIのカスタムソリューションを統括するDavid Wuは、EdgeXpertが安全性と高性能を両立したツールを提供することで、AIの研究と実装の距離を縮めると見解を示す。ラックを占有しないエッジ指向の実力機へ舵を切る姿勢がはっきり伝わってくる。