Android AutoがGemini AIで一新 ナビ・メッセージ・音楽が声だけでスムーズに
GoogleがAndroid Autoを大型アップデート。Gemini AIが自然会話でナビ、メッセージ編集・翻訳、Gmailやカレンダーの音声操作、音楽選曲を支援。Live with Geminiで連続対話、ETA自動挿入にも対応。世界で順次提供、音声やステアリング長押しで起動。運転中の負担を軽減し安全性向上に寄与。
GoogleがAndroid Autoを大型アップデート。Gemini AIが自然会話でナビ、メッセージ編集・翻訳、Gmailやカレンダーの音声操作、音楽選曲を支援。Live with Geminiで連続対話、ETA自動挿入にも対応。世界で順次提供、音声やステアリング長押しで起動。運転中の負担を軽減し安全性向上に寄与。
© A. Krivonosov
GoogleはAndroid Autoの大型アップデートを展開し、主役はGemini AIだ。スマートフォンでGoogle アシスタントからGeminiへ切り替えると、車内のヘルパーは目に見えて賢く、柔軟で、会話も自然になる。見せ場づくりより実用性重視に舵を切った印象で、ナビやメッセージ、日々の操作をより滑らかにし、意識を本来向けるべき道路に保てるよう整えてきた。
目玉はナビゲーションの進化。Geminiは日常の言い回しを理解し、人間らしい頼み方から場所を導き出す。いま開いているカフェ、犬同伴可の店、経路沿いで評判のラーメンはどこか――そんな曖昧な依頼でもそのままで通じる。営業時間や評価、人気メニューといった要素を加味して候補を即座に提示し、手動検索のもたつきを減らしてくれる。
移動中のやり取りも作法が変わる。口述しながら文面をその場で編集できるため、聞き間違いがあっても最初からやり直す必要はない。到着予定時刻を自動で差し込む、絵文字を加える、40以上の言語に翻訳する、といった処理も声で済む。受信が立て込んだときは要点を短くまとめ、すぐ返せる文案づくりまで肩代わり。こうした小さな気配りが、交通の流れの中での負担を確かに軽くする。
Android Autoでは初めて、Gmailなどのアプリを音声だけでフルに扱えるようになった。メールから住所を抜き出して地図へ送る、新着の概要を聞く、カレンダーを確認する、メモを作る――いずれも声で完結する。提供開始時点で対応するのはGoogle Calendar、Google Keep、Tasks、そしてSamsung NotesとReminder。今後は対応アプリが増える見通しだとGoogleは述べている。
音楽のリクエストもぐっと自然だ。雨の日に落ち着く曲、長距離ドライブ向けのプレイリスト、子ども向けの歌――正確なタイトルを思い出す必要はない。GeminiがSpotifyやYouTube Musicなどから選曲してくれる。さらにLive with Geminiモードが追加された。ライブ会話を始めるコマンドを使えば、ウェイクフレーズを繰り返さずに対話が続く。旅の計画を練ったり、アイデアを出し合ったり、スピーキング練習のコーチ役までこなすなど、助手が本物の会話パートナーに近づいていく。
Android Auto向けのGeminiアップデートは本日から世界で展開が始まる。車載ディスプレイに通知が表示され、起動は音声、マイクボタン、またはステアリングのコントロールの長押しで行える。