Huawei Mate 80シリーズの全貌: Kirin 9030、衛星通信、強化カメラと充電、価格まで

Huaweiが中国でMate 80シリーズを正式発表した。自社開発のKirinチップと強化された接続性に一段と舵を切った格好だ。標準のMate 80は昨年のKirin 9020を、Mate 80 Pro、Pro Max、Mate 80 RSは新しいKirin 9030を搭載。チップは分かれるものの、シリーズ全体でMate 70比およそ35%の性能向上を掲げ、Kirin 9030 Proを積むMate 80 Proでは最大42%に達するとしている。自給自足とスピードへ自信をもって賭ける戦略に見える。

フラッグシップは衛星関連の機能を広げており、Tiantong、双方向のBeidouメッセージングに対応。さらに初めて700MHz帯での緊急通信にも対応した。ファーウェイによれば、このリンクは最大13kmまで届き、壁越しでも動作するという。新たにBluetooth 6.0や2.4GHz帯のオフライン通信、Wi‑Fi 7+も加わった。通常のネットワークが弱まる場面でも粘り強くつながる構えがうかがえる。

デザインは金属フレームにナイロン製の背面パネルを合わせ、4色展開。前面には6.75インチのOLED(2832×1280)、120Hzの可変リフレッシュレートを採用し、第2世代Kunlun保護ガラスで覆う。指紋認証は側面に配置され、前面はすっきり実用的にまとまっている。

カメラは、Mate 80が可変絞りの50MP、12MPのペリスコープ、40MPの超広角という構成。Mate 80 Proは50MPのメイン、48MPのマクロ望遠、40MPの超広角に切り替え、処理速度を2倍にした第9世代ISPが下支えする。Pro向けにはテレコンバーターやモジュラー式アドオンを含む純正のTILTAキットも用意され、カメラをとことん追い込みたい層を意識した仕掛けだ。

バッテリーは両モデルとも5750mAhと大容量。Mate 80は有線66W、Mate 80 Proは有線100Wに対応し、ワイヤレスはそれぞれ50Wと80Wに対応する。Proには最小限の機能で最大13日間動作するエクストリーム耐久モードも搭載。筐体はIP68/IP69の防塵防水に準拠し、OSはHarmonyOS 6。とにかく“長く使える”ことを前面に押し出した構成だ。

価格はMate 80が4699元(約$660)から。Mate 80 Proは5999元(約$840)で、最上位構成は7999元(約$1120)となる。