Galaxy Z TriFold発表まとめ:トリプル折りたたみの仕様・価格・発売日

サムスンがついにGalaxy Z TriFoldを正式発表した。トリプル折りたたみディスプレイを採用する同社初のモデルで、噂が飛び交っていた数カ月に終止符を打った形だ。シリーズ史上、最薄かつ最大のフォルダブルスマートフォンで、タブレット級の表示領域と、携帯しやすい電話サイズを独特の筐体と刷新されたソフトウェアで両立させている。狙いは明快で、折りたたみ端末を日常使いでより実用的にすることに重心を置いたと受け止められる。

フルに広げると、画面は10インチのDynamic AMOLED 2X、リフレッシュレート120Hz、最大輝度1600ニト。日常用途には、Gorilla Glass Ceramic 2で保護された6.5インチのFHD+外部スクリーンを備える。各ディスプレイには10MPのフロントカメラを内蔵する。

心臓部はSnapdragon 8 Elite for Galaxy。メモリは16GB、ストレージは512GBまたは1TBから選べる。背面カメラは200MPのメイン、12MPの超広角、そして3倍光学ズーム対応の10MP望遠の構成だ。5600mAhのバッテリーは3分割構造で、45Wの有線充電と15Wのワイヤレス充電に対応する。数値だけ見ても、フラッグシップを狙う姿勢が読み取れる。

ソフトウェアはAndroid 16とOne UI 8を搭載。単体で動作するSamsung DeXを初めて採用したサムスン端末でもあり、クイック設定からデスクトップUIに切り替えられる。広大な画面は3つのアプリを同時に実行可能。新設計のデュアルチタンヒンジは、滑らかで信頼性の高い折りたたみ動作を目指している。展開時の厚さはわずか3.9mm、重量は309g。防塵防水はIP48、通信はWi‑Fi 7と5Gに対応。ハードとソフトを合わせて、マルチタスクに特化した道具として仕上げた印象だ。

Galaxy Z TriFoldは12月12日に韓国で発売、価格は2500ドル。年内に中国、台湾、シンガポール、UAEにも展開し、米国では2026年第1四半期に発売される予定だ。現時点のカラーバリエーションはブラックのみ。価格設定と配色からも、超プレミアム帯に位置づける姿勢がはっきり伝わってくる。