ZOTAC ZBOX MAGNUS ONE EU27507TC発表:8.48LにRTX 5070 TiとCore Ultra 7を搭載した最小級ミニPC

ZOTACが、8.48リットルの小型筐体にデスクトップ向けGeForce RTX 5070 Tiを収めたミニPC「ZBOX MAGNUS ONE EU27507TC」を公開した。同社は、GDDR7 16GBを備えるフル規格のRTX 5070 TiとIntel Core Ultraプロセッサを組み合わせたコンピューターとしては最小だと位置づけている。小ささを追い求めながらも、性能の妥協は最小限に抑えた意欲的な一台だ。

心臓部には20コアのIntel Core Ultra 7 265を採用し、最大5.3GHzまでブーストするとしている。電源は80 PLUS Platinum認証の650Wを内蔵。サイズは270.5 × 126 × 249mmで、モニターの脇に置いても存在感を抑えやすい。狙いどころは明確で、コンパクトでもゲームと制作の両方をこなすマシンが欲しい層に刺さる設計だ。

提供形態はベアボーンで、メモリとストレージはユーザーが自分で組み込む。内部にはDDR5 SODIMM/CSODIMMスロットを2基、ストレージはM.2スロットを2基(PCIe 5.0×4とPCIe 4.0×4を各1)、さらに2.5インチSATAベイも備える。ネットワークは5GbEと1GbEのデュアルLANに加え、Wi‑Fi 7とBluetooth 5.4をサポート。前面のUHS‑II対応SDカードリーダーなど、日常の使い勝手に配慮した装備が光る。

映像出力も抜かりない。マザーボード側にHDMI 2.0、グラフィックスカード側にはHDMI 2.1bとDisplayPort 2.1bを3基搭載し、理論上は最大4画面の駆動が可能だ。用途に合わせて柔軟にマルチディスプレイ環境を組めるのは心強い。

すでに中国では約2,970ドルで販売中。欧州の小売店では同等構成が2,000〜2,300ユーロ前後になるとされるが、DDR5メモリやSSD、OSを加えた完成品の最終価格はその分だけ上がる見込みだ。とはいえ、ベアボーンならではの自由度で、自分好みのバランスに仕立てられる点は魅力に映る。