ONIX Tocata XM2の全貌:Ingenic X2000採用のポケットHi‑Fi DAP
ONIX Tocata XM2は3インチOLEDのポケットHi‑Fi DAP。CS4308Pと完全バランス設計、4.4mm/3.5mm出力、LDAC・aptX HD対応Bluetooth 5.2、USB DAC、Tidal/Wi‑Fi、DLNAやAirPlayも備え、2025年12月発売、価格は439ドル。
ONIX Tocata XM2は3インチOLEDのポケットHi‑Fi DAP。CS4308Pと完全バランス設計、4.4mm/3.5mm出力、LDAC・aptX HD対応Bluetooth 5.2、USB DAC、Tidal/Wi‑Fi、DLNAやAirPlayも備え、2025年12月発売、価格は439ドル。
© ONIX
ONIXがTocata XM2を正式に発表した。ポケットに収まるHi‑Fiミュージックプレーヤーで、2025年12月に発売予定、価格は439ドル。Ingenic X2000プラットフォームと独自OSを採用し、オーディオファイル向けの音質に的を絞った、狙いの明確な一台だ。
外観はすっきりとしたスクエア型。3インチの720p OLED、タッチ操作、専用の再生ボタン、そして指に心地よいボリュームホイールを備える。重量は140g、サイズは82×65×18mmで、ポケットでも存在を主張しにくい。ローカル再生は最大2TBのmicroSDに対応。ストリーミング派にはTidalとWi‑Fiを用意し、DLNAやAirPlayで家庭内ネットワークにもつながる。持ち歩きやすさと音へのこだわりを両立させたい意図が伝わってくる。
ワイヤレスは双方向Bluetooth 5.2に対応し、LDAC、aptX HD、aptX、SBC、AACと主要コーデックを幅広くサポート。ヘッドホン用の送信源としてはもちろん、ほかの伝送用途でも使える。さらにUSB DACとして動作し、USB経由でデジタルオーディオを出力可能。ノートPCやデスクトップ環境でも柔軟なオーディオモジュールとして活躍しそうだ。
オーディオ回路の中心にはCirrus LogicのCS4308P DACを搭載。完全バランスのハードウェア設計を採用したとして、ヘッドホン出力は3.5mmと4.4mmバランスの2系統を備える。4.4mmはハイゲインで32Ω時最大800mW、ローゲインで32Ω時最大200mW、3.5mmはハイゲインで32Ω時最大204mW。公称値として、低歪み・低ノイズ、S/N比121dB、出力インピーダンス0.7Ωを掲げる。数値を見る限り、クリーンでコントロールの効いた鳴りが期待できる。
対応フォーマットはPCMが最大768kHz/32ビット、DSDはDSD512まで。3,000mAhのバッテリーはUSB‑Cで充電し、メーカー公称の再生時間は最大8.5時間。スマートフォンのEddict Playerアプリからのリモート操作に対応し、XM2をスマホに装着できるマグネット式ケースも用意される。ワイヤレスヘッドホンや外部オーディオ機器と組み合わせた外出用セットアップでも扱いやすく、ポケットファーストの思想に沿った心配りが見て取れる。