ROG Ally Xの耐久テストと分解レビュー:堅牢さは本物、でも価格に見合う?

人気テック系YouTuberのZack Nelson(JerryRigEverything)が、Asus ROG Xbox Ally Xのハンドヘルドを代名詞の耐久テストと完全分解にかけた。999ドルの新型携帯ゲーム機は致命的な損傷を免れたものの、価格の正当性は期待ほど強くは感じられないと示唆している。堅牢な作りである一方、コストに見合うかを考えさせる選択も混じる、というのが全体の印象だ。

テストでは、IPSディスプレイに工場出荷時の保護フィルムが貼られており、モース硬度2で傷が付くことが確認された。一方、その下にあるCorning Gorilla Glass Victusはモース硬度6相当まで痕を拒んだ。プラスチック製の筐体もねじりや圧力にしっかり耐え、割れや反りは見られない。日常使いでの安心感は高い。

内部を覗くと、80WhのバッテリーとAMD Ryzen AI Z2 Extremeを搭載したマザーボードを確認。冷却は2本のヒートパイプ、ヒートシンク、デュアルファンの組み合わせだ。ただし惜しいのは、より耐久性の高いホールエフェクト式ではなく、ドリフトが起きやすい従来型のアナログスティックを選んだ点。1000ドル級の製品としては意外な妥協に映る。

再組み立て後も本体は問題なく動作した。それでも、この価格帯なら妥協のないプレミアム部品で固めるべきだとネルソン氏は見ており、その基準に完全には届いていないという。ハードは確かにタフだが、部品の選択を眺めると、価格に対する納得感はやや揺らぐ。