メモリー不足が直撃するスマホ市場:16GBは希少化、4GB再登場、標準は6/8GBに

ついこの前まで、スマホのフラッグシップはRAM 16GBが新たな物差しと見られていた。ところが潮目は速い。業界関係者によると、早ければ来年にはそうしたモデルが品薄になり、いっぽうでエントリー帯ではRAM 4GBの端末が再び顔を出す可能性がある。

背景にあるのは、メモリーチップの世界的な不足と急激な値上がりだ。メーカー各社は、価格を上げるか仕様を削るかの二者択一を迫られている。前者はどこでも通用するわけではなく、価格に敏感な市場では値上げよりもメモリー容量を落とす判断が増えている。現場の計算はシビアだ。

その結果、RAM 12GBのスマホは勢いを失い、その比率は約40%落ち込むとみられる。空いたポジションを埋めるのは6GBや8GBで、当面の折衷的な標準になりそうだ。いっぽう16GBモデルは投入の頻度が下がり、高価格帯のフラッグシップに限られる流れが続く。

モバイル業界にとっての真の衝撃は、人工知能の急伸だ。データセンターがHBMやGDDR5 DRAMといった高速メモリーを一気に買い込み、生産能力はサーバー向け部材へ振り向けられている。資源の取り合いでは、スマホは明らかに優先順位が低い。

ユーザーにとっては一歩後退と映りかねない。メモリーは少なくなり、刷新のペースは慎重に、ミッドレンジや低価格帯の進化は足踏みしやすくなる。供給不足が長引けば、RAM 4GBの新機種が再び当たり前という景色も、現実味を帯びてくる。