TSMCがCoWoSのCoW工程を外部委託拡大、2026年後半からAI向け供給を加速

TSMCは、先端のCoWoSパッケージングについて、2026年後半に外部委託の規模を大きく広げる準備を進めている。対象は2.5Dパッケージングの中核工程であるチップ・オン・ウェハー(CoW)。複数チップの集積を高いスループットで実現できる成熟度の高い手法として受け止められており、とりわけAI向けで価値が高い。

CoWoSは主要AIプロセッサ各社の計画の要で、TSMCも近年、社内能力を着実に拡張してきた。それでも外部のパッケージング・テスト受託企業(OSAT)は不可欠だ。主なパートナーはASE(サンムーンライト)とその子会社SPIL、そしてAmkor。サーバー向けを中心とする生産の一部を担っている。

台湾のElectronic Timesによると、TSMCは2026年後半からCoW工程の外部生産を大幅に拡大する方針だ。この動きは、最先端AIチップの出荷を縛ってきた2.5Dパッケージングの供給逼迫を和らげる見込み。タイミングを見るに、依然として熱い需要曲線に供給を合わせにいく判断に映る。

2024年の時点でも、CoWの受注が外部企業へ流れ始めているとの報道はあった。技術移転の停滞や量産規模への拡張の難しさといったハードルが語られ、実出荷は限られていたのも事実だ。そうした経緯を踏まえれば、2026年のより大きな委譲は、拙速な方針転換というより現実的な次の一手に見える。

2026年末までの予測では、TSMCの社内CoWoS生産は月約12万5,000枚規模に達する見込みだ。並行して、OSATパートナーの合算能力は最大で月4万枚まで引き上げられる可能性がある。実現すれば、計算資源への渇望が収まらないにせよ、サプライチェーン全体の圧力はいくらか緩むだろう。