LGのwebOSテレビにMicrosoft Copilotが常駐、削除不可とLive Plusの追跡で波紋

LGがスマートテレビにMicrosoft Copilotの提供を始めたが、アンインストールはできない。webOSのアップデート後、ホーム画面にアプリが固定され、非表示にはできても削除は不可。選択肢の狭さに不満の声が上がっており、とりわけ情報量の多いUIに、AIアシスタントを使うつもりのない視聴者も少なくない現状では、違和感は拭えない。

Copilotを起動すると表示されるのはサービスのWeb版で、利用者はAIに質問できる。視聴履歴にもとづくレコメンドを提示するような深い統合は見られず、現状の実装は基本機能に絞られている。期待していた人には少々物足りなく映るだろう。

同時に、ユーザーの間ではLive Plusと呼ばれる機能が初期設定で有効になっていることも確認されている。これは視聴傾向を追跡し、広告主にデータを渡すもの。設定からオフにできるが、スマートテレビでのデータ収集の流れが加速している現実を浮き彫りにする。プライバシーを重視する向きには気になるポイントだ。

AIをテレビに持ち込んでいるのはLGだけではない。TCLはGoogle Geminiによる類似機能を提供し、SamsungもテレビにMicrosoft Copilotを搭載している。スマホやPCに同種のツールがある今、テレビに本格的なAIが必要なのかという疑問は、専門家やユーザーの間でなお消えていない。LGは現時点でコメントしておらず、今後のwebOSアップデートでCopilotを削除できるようになるのかも不透明だ。